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セブン&アイ、売上高初の10兆円超え 今期上方修正

(更新)

セブン&アイ・ホールディングスは7日、売上高にあたる営業収益が2023年2月期に10兆円を超えると発表した。売上高10兆円超は日本の小売業で初めてとなる。昨年買収した米スピードウェイなど海外コンビニ事業が好調で、円安も利益を押し上げた。セブン―イレブン・ジャパンは比較的堅調だったものの、スーパーの収益が低迷しており、国内小売りのテコ入れが急務となる。

23年2月期の連結営業収益は19%増の10兆4130億円と、従来予想の9兆6530億円から上方修正した。純利益は17%増の2470億円を見込む。

円安効果もあり、海外コンビニ事業の営業収益は従来予想から7600億円増える。米スピードウェイの店舗数が加わって米国のコンビニ店舗数は約1万2500店と約3割増えた。

23年2月期の連結営業収益に占める海外コンビニの割合は前期の6割から7割に上昇する見通し。日本の小売業は円安による輸入価格の上昇が大きな課題となっているが、セブン&アイは積極的なグローバル展開が奏功した。

フランチャイズチェーン(FC)加盟店が大半の日本のコンビニと異なり、スピードウェイは直営店の数が多く、店舗の売り上げが連結の営業収益を大きく押し上げる格好だ。

7日発表した22年3~5月期連結決算は、純利益が前年同期比5割増の650億円と、同期として3年ぶりに過去最高を更新した。純利益はコロナ禍前の19年の水準(520億円)を上回った。営業収益は2兆4473億円だった。今期から新たな収益認識基準を適用しており、単純比較すると前年同期比で57%増だった。

北米を中心とする海外コンビニ事業の部門営業収益が2.5倍の1兆7238億円、営業利益は3.6倍の439億円と全体をけん引した。

21年の3~5月期連結決算には、米スピードウェイの業績が反映されていない。このため、22年3~5月期にはスピードウェイの業績が大きな増収増益の要因となった。

米国のコンビニ事業ではガソリンスタンドに併設する店舗が多い。外出需要の高まりでガソリンの販売量も前年同期比2割増えた。経済活動の再開により、ガソリン売上高が2.7倍に伸びた。ガソリン小売価格が高騰しており、仕入れ価格との差額である粗利益は2.9倍に膨らんだ。既存店ではサンドイッチなどの販売が好調だった。

スピードウェイの店舗にセブンの総菜を導入したり、ガソリンなどの物流網を統合したりして当初計画を上回る相乗効果が出た。

国内コンビニ事業の部門営業収益は1%減の2152億円だったが、新収益認識基準の適用前では2%増だった。コロナ禍の行動制限が緩和されたこともあり、セブン―イレブン・ジャパンの3~4月の月次売上高はコロナ禍前の19年の水準を上回った。

国内コンビニ事業の営業利益は2%減の592億円だった。電気料金の高騰で水道光熱費が前年同期比で35%増えたことが響いた。広告宣伝費を抑えるなどして経費の削減に努めたが、補いきれなかった。

スーパーストア事業は営業利益が40%減の35億円と落ち込んだ。中核のイトーヨーカ堂の既存店売上高は3~5月に2%増となったが、首都圏の都市型スーパーが振るわなかった。巣ごもりの反動で食品の販売が落ち込んだことが響いた。

売却交渉が進むそごう・西武を含む百貨店・専門店事業では、営業損益が10億円の黒字(前年同期は34億円の赤字)に転換した。

セブン&アイは利益の大部分を米日のコンビニ事業で占めるなど、コンビニ事業に依存する傾向が鮮明になっている。グループの主力プライベートブランド(PB)「セブンプレミアム」を生かした国内スーパーのテコ入れなど、グループの多様な事業を抱える意味を示せるかがいっそう問われている。

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