マレリ、東京地裁に簡易再生を申請
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経営再建中のマレリホールディングス(旧カルソニックカンセイ)は7日、法的整理で民事再生の一種である簡易再生を東京地裁に申請した。私的整理の一つである事業再生ADR(裁判以外の紛争解決)を目指していたが、一部金融機関の合意を得られず、6月24日に簡易再生手続きに移行すると表明していた。簡易再生に必要となる債権者の同意が得られたことを受けて申請に踏み切った。
同日、同地裁から手続き開始の決定を受けた。ADR成立には全債権者の同意が必要だが、簡易再生は金額ベースで債権者の5分の3以上が同意すれば申請できる。マレリは7月19日に債権者会議を開き、ADR手続きで提示したものと同じ再建計画への同意を改めて債権者に求める。
マレリは「再建計画はADR成立を目指した6月の債権者会議でも95%の同意を得た。7月19日の債権者会議でも計画承認に必要な過半の同意を得られると考えている」(広報)とする。
再建計画には現在の親会社である米投資ファンドKKRを支援企業(スポンサー)に選定し、金融機関に約4500億円の債権放棄を求めることなどを盛り込んでいる。マレリは8月上旬をメドにKKRからの追加出資などを完了させたいとしている。