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ソフトバンクGが2位 投資先のユニコーン企業数

最も多くのユニコーン(企業価値10億ドル以上の未上場企業)に出資する投資家はどこか――。CBインサイツがベンチャーキャピタル(VC)をはじめとする世界の投資家を調べたところ、1位は米タイガー・グローバル・マネジメントで、2位にはソフトバンクグループが食い込んだ。投資家の拠点所在地別に見ると、上位10社のうち6社が米国、3社が中国(香港含む)と、米中が上位をほぼ独占した。

企業価値が10億ドルを超える未上場企業「ユニコーン」は現在、650社を超える。CBインサイツは世界のあらゆるユニコーンをリアルタイムで追跡している。こうしたユニコーンに出資している投資家は約1300社に上る。そのうち56%は1社のみの投資にとどまるが、なかには10社、20社、さらには100社以上に資金を投じている投資家もいる。

CBインサイツのデータを活用し、多くのユニコーンに出資している投資家や、こうしたユニコーンが新規株式公開(IPO)や身売りを果たした場合に多額のリターンが見込める投資家について調べた。データは2021年1~3月期時点。

世界のユニコーン投資家上位10社

現在のユニコーンへの投資社数に基づくユニコーン投資家上位10社は以下の通りだ。

1.タイガー・グローバル・マネジメント(米)

2.ソフトバンクグループ(日本)

3.騰訊控股(テンセント・ホールディングス、中国)

4.セコイア・キャピタル・チャイナ(中国)

5.コーチュー・マネジメント(米)

6.セコイア・キャピタル(米)

7.DSTグローバル(香港)

8.アクセル(米)

9.アンドリーセン・ホロウィッツ(米)

10.ゴールドマン・サックス(米)

ユニコーンへの投資社数はソフトバンクグループが世界で2番目に多い(オンラインで決算発表する孫正義会長兼社長)

最も多くのユニコーンに投資しているのはニューヨークに拠点を置くタイガー・グローバル・マネジメントで、100社以上に資金を投じている。同社はユニコーンへの出資件数も180件と最も多い。2位は69社のソフトバンクグループ、3位は58社のテンセントだった。5社以上のユニコーンに投資している機関投資家は200社を超える。

ユニコーン投資家上位10社

ユニコーン投資家上位10社の最も多くから出資を受けているのは、米宅配代行サービス大手のインスタカート(Instacart)と、定型業務を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツールなどを手掛ける米ユーアイパス(UiPath)だ。ともに5社から出資を受けている。

インスタカートに出資しているのはタイガー・グローバル・マネジメント、コーチュー・マネジメント、セコイア・キャピタル、DSTグローバル、そしてアンドリーセン・ホロウィッツの5社だ。ユーアイパスはタイガー・グローバル・マネジメント、テンセント、コーチュー・マネジメント、セコイア・キャピタル、アクセルの5社から資金を調達している。

インスタカートは14年に企業価値が20億ドルになり、ユニコーンの仲間入りを果たした。21年3月時点の企業価値は390億ドルに上る。ユーアイパスは18年に企業価値11億ドルでユニコーンの地位に達した。1カ月前の企業価値は350億ドルだった。

中国発の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を運営する北京字節跳動科技(バイトダンス、Bytedance)とブラジルのネット銀行ヌーバンク(Nubank)、米決済支援大手ストライプ(Stripe)はそれぞれユニコーン投資家上位10社のうち4社から出資を受けている。バイトダンスの企業価値は1400億ドルで、世界で最も企業価値が高いユニコーンだ。

地理的傾向

現在のユニコーンの過半数(52%)は米国に拠点があり、中国が21%で続く。ユニコーン投資家上位10社が投資しているユニコーンは主に米企業で、中国企業が2番目に多い。中国に拠点を置く投資家は中国のユニコーン、米国に拠点を置く投資家は米国のユニコーンへの投資比率が高い傾向にある。

ユニコーン投資家の地理的傾向

ユニコーン投資家上位10社のうち、米国に拠点を置く投資家はいずれも米ユニコーンへの投資が過半を占める。中国のユニコーンへの投資比率が最も高いのはセコイア・キャピタル・チャイナで、79%に上る。一方、米中以外のユニコーンへの投資比率が最も高いのは香港のDSTグローバルで、投資先ユニコーンの44%はベルギーやインド、インドネシアなど他の国に広がっている。

創業初期の段階で出資した投資家

投資各社の目利き力を測る一つの方法は、ユニコーン投資件数全体に対する創業初期段階での投資件数の割合に注目することだ。

投資から大きなリターンを得ようとする投資家にとって重要なのは、高成長企業に投資するだけでなく、こうした企業に早い段階で投資することだ。早い段階で関与すれば、総じてより多くの株式を取得し、支配力が強くなり、最終的なリターンも大きくなる。

ユニコーン投資家上位10社で投資効率が最も高いのはアクセルだ。同社が投資しているユニコーンのうち、初期段階(シードまたはシリーズAの資金調達)で出資したユニコーンは52%に上る。2位にはセコイア・キャピタル・チャイナが37%、3位にはアンドリーセン・ホロウィッツが35%で続いた。

ユニコーン投資家上位10社の投資効率

10社以上のユニコーンに投資している全ての投資家に目を向けると、初期段階での投資比率が最も高い(投資効率が最も高い)のは米ベンチマークで、90%に上る。2位は中国の五源資本(5Yキャピタル、73%)、3位は米国のソーシャル・キャピタル(70%)だ。

投資効率が最も高いユニコーン投資家

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