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楽天、送料問題で出店者の意思尊重 公取委に改善申し出

インターネット通販サイト「楽天市場」の送料無料化制度を巡り、出店者の一部が独占禁止法違反に当たると反発していた問題で、公正取引委員会は6日、楽天グループから改善措置の申し出があったと発表した。改善措置には出店者の意思を尊重する指針などが盛り込まれた。公取委は楽天の対応を確認した後、調査を終了する方針だ。

公取委によると、楽天の営業担当者らが出店者に制度への参加を促す際に「参加しなければ検索で上位に表示されない」「次の契約更新時に退店となる」などと、不参加時の不利な扱いを示唆していた事例が見つかった。参加した出店者の中には、送料分を価格転嫁できずに不利益が生じていた例もあった。公取委は楽天のこうした対応について「制度への参加も余儀なくし、独禁法違反になりえる」とした。

楽天は改善措置で、①出店者側の参加、不参加の意思を尊重する②不参加店舗の事業継続を困難にさせることを示唆しない――などの方針を示した。社内の営業担当者や出店者側に周知する。社員が違反した場合の処分規定を設けるほか、出店者側からの苦情を専用窓口で受け付ける。

楽天は2019年、3980円以上の購入時には自動的に送料無料にする方針を発表した。出店者の売り上げ増につながるとして当初は全店一律で導入する方針だったが、送料負担を懸念した一部出店者らが反発した。

楽天は今回示した改善措置を12月末までに実施し、公取委は確認後に審査を終了する。楽天は「出店店舗の継続的な成長を実現する重要施策と捉えている。公取委の指摘を真摯に受け止め、店舗には丁寧な説明を行っていく」とコメントした。

ネット通販では大きな価格差がつかないことが多く、送料など配送サービスが競争力に直結する。楽天は一律の送料制度をアマゾンジャパンへの対抗策として打ち出した。「政府、公取委と対峙しようとも遂行する」(三木谷浩史会長兼社長)と強気だったが、ネットで取引の場を提供する「プラットフォーマー」への規制強化を背景に、戦略転換を余儀なくされた格好だ。

出店者の受け止めはさまざまだ。送料無料化の一律導入に反対していた出店者は「導入を強制されず、制度に不参加でも不利益にならないなら、問題は解消された」と評価する。一方で別の出店者は「過去には一方的な規約変更もあり、送料問題も再燃する可能性はゼロではない」と警戒している。出店者との信頼関係を築けなければ、新たな火種が生じかねない。

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