資生堂とコーセー、22年12月期営業益上振れ 欧米好調

資生堂とコーセーは6日、2022年12月期の連結営業利益(資生堂はコア営業利益)をそろって上方修正した。資生堂は22年8月に、コーセーは8月と11月に見通しを引き下げたものの、欧米を中心に化粧品などの販売が想定を上回ったことやコストの伸びを抑えたことで、上振れした。
資生堂のコア営業利益(国際会計基準)は前の期比20%増の510億円と、従来見通し(6%減の400億円)から一転増益となった。欧米で低採算のブランドを売却したことなどによる構造改革効果が進展し、利益率が改善したほか、為替の円安も効いた。
売上高は6%増の1兆670億円と従来見通しを30億円下回った。新型コロナウイルスによる外出制限やマスク着用場面が減る欧米で化粧品販売が回復した半面、中国や日本事業で想定を下回ったことが響いた。
コーセーの営業利益は41%増の221億円と従来予想を56億円上回った。期初見通しは220億円で、期中に2度下方修正したが、一転して期初予想を上回った。コスト削減などで原価率の上昇を抑えた。日本で高価格商品が好調だったほか、北米を中心にメーキャップブランド「タルト」もクリスマス商戦で販売を伸ばした。売上高は7%増の2891億円だった。