ホンダ「N-BOX」3カ月ぶり首位 9月の車名別新車販売

日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が6日に発表した9月の車名別新車販売で、ホンダの軽自動車「N-BOX」が3カ月ぶりに首位に立った。前年同月比64.4%増の1万9411台だった。
軽ならではの燃費の良さに加え、室内空間の広さや、ホンダの安全運転支援技術「ホンダセンシング」を搭載するなど安全性能の高さもあり、ファミリー層を中心に人気を維持している。

2位はトヨタの小型車「ヤリス」で、前年同月比25.9%増の1万5979台だった。8月までは2カ月連続トップだった。3位はダイハツの軽自動車「タント」で、86.4%増の9878台だった。
電気自動車(EV)に限ると、日産の軽EV「サクラ」が6月の発売以来、4カ月連続で首位だった。販売台数は4247台で、新車販売全体では25位だった。乗用車の新車販売全体に占めるEVの割合は2.67%と、8月(2.66%)に比べわずかに増えた。
上位10車種すべてが前年の販売台数を上回った。10車種すべてが前年を超えるのは21年4月以来17カ月ぶり。
9月の国内新車販売全体も前年同月比24.1%増の39万5163台となり、15カ月ぶりに前年比プラスに転じた。昨年は東南アジアにおける新型コロナウイルスの感染拡大で部品不足が深刻化しており、その反動で伸びた。
供給不足は依然として回復しておらず、販売もコロナ禍前までの水準には戻っていない。19年9月の新車販売(54万8209台)に比べて3割少ない。東海地方のスズキ販売店のオーナーは「新車不足解消の兆しは見えない」と話す。半導体不足が深刻化した昨春以降、新車が届くまでに顧客に貸し出す代車を4割程度増やしている。