トヨタ「ヤリス」が首位 5月の車名別新車販売

自動車販売会社の業界団体が6日に発表した5月の車名別新車販売で、トヨタ自動車の小型車「ヤリス」が前年同月比25.6%減の1万2400台となり、5カ月ぶりに首位になった。4月まで4カ月連続でトップだったホンダの軽自動車「N-BOX」は4位だった。
日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)がまとめた。1位のヤリスは普通車(登録車、排気量660cc超)と軽自動車の中で最も販売が多かった。

2位はトヨタの「カローラ」で同25.8%増の9424台だった。3位はスズキの軽自動車「スペーシア」で、同17.3%減の8670台だった。中国の都市封鎖(ロックダウン)などによる半導体の供給不足が続き、昨年新モデルを発売したカローラやノートなどを除いた6車種が前年を下回った。
5月の国内新車販売は前年同月比18%減の26万1433台と、11カ月連続で前年を下回った。上海ロックダウンによる部品の調達不足から、自動車各社は相次ぎ工場を操業停止した。トヨタが国内の複数工場を止めたほか、スズキは商用車などを生産する磐田工場(静岡県磐田市)を一時止めた。
ロックダウンは1日に解除されたものの、部品の調達は依然として正常化していない。トヨタは6月の世界生産台数を計画より約5万台引き下げた。6~10日の5日間、国内10工場の16ラインを止める。「客足は落ちておらず需要は旺盛」(東海地方の販売店)なものの、販売機会の損失が続いている。