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フジテック、3Dで昇降機描画 受注生産の商談に

NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

フジテックはエレベーターの完成イメージを簡単に作成できるシミュレーターを開発した。好みの仕様を選択すると3次元コンピューターグラフィックス(3DCG)で描画し、様々な角度から確認できる。2次元の図面やイメージ図を使った商談で課題となっていた顧客の認識とのずれを減らし、商談の円滑化や業務の効率化につなげる。

「XIOR(エクシオール) デザインシミュレーター」を開発し、4月26日に自社のホームページで提供を始めた。同社の標準型エレベーター「エクシオール」が対象で、操作画面で定員数や内装の色、ドアなどのパーツを顧客の好みに合わせて選ぶと、3DCGで描画したエレベーターのイメージが完成する。

仕様の8割をカバー

仕様の8割に対応し、カタログにある主要なものはすべて再現できる。ゼネコンや設計事務所のほか、エレベーターの採用・更新を検討するオーナーや、マンション管理組合の利用を見込む。

エレベーターのかごの大きさは定員6~15人の5種類、階数は2~12階から選べる。壁面の色や操作盤、窓の有無についても好みのデザインを選択できる。拡大・縮小に加え、上下左右あらゆる角度、視点から確認可能だ。

人や車椅子のイメージを配置して、利用時にどの程度かごが埋まるかがひと目で分かる機能もある。マウスでボタンを押すと操作音が鳴ったり、エレベーターのドアが開いたりする。液晶モニターや窓の外の風景が動くなど、利用イメージを想像しやすくした。光の陰影やステンレスの質感など、細かい表現も再現している。

顧客との認識のずれを解消

開発のきっかけは顧客との商談における課題だ。受注生産のエレベーターは設置場所の特性や顧客の要望により仕様が異なる。通常は2次元の図面やイメージ図を使って打ち合わせを進めるが、手間がかかるうえ「認識のずれが生じて工期が遅れるケースもあった」(営業技術統括部の吉富順二部長)。シミュレーターでは専用のリンクを生成して顧客とデザインを共有し、お互いの認識を擦り合わせやすくした。

作成したイメージの仕様情報は見積書や製造指示書を作る業務システムに自動送付し、手入力の手間を省く。

「法令などで決まっている組み合わせに合わない仕様の排除が大変だった」。同部の柳沢啓太氏は開発の苦労をこう語る。2019年秋に開発を始め、完成まで約1年半かかった。類似のデザインシミュレーターは同業他社にもあるが、3DCGで描画でき、かごの色が約3万通り選べるなど選択肢が豊富な点は独自だ。同社はシミュレーターをものづくりの新たな起点とし、今後、有効活用していく考えだ。

(福島悠太)

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