
世界は山あり谷あり ジョセフ・ナイ氏「楽観の反動」
米ハーバード大学特別功労名誉教授
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現在のグローバリゼーションを一言で言いあらわすなら「反動の時代」だろう。1990年代以降、中国を世界貿易機関(WTO)に巻き込めば権威主義的な行動を変えられるといった過度な楽観主義があった。しかしそうした考え方は岐路に立たされている。
米中間では華為技術(ファーウェイ)などの中国企業が安全保障上の問題となり、貿易は停滞している。決して2017年にドナルド・トランプ氏が大統領になったから米中摩擦が...

ロシアによるウクライナ侵攻や先端技術を巡る米中対立など、分断の試練に直面するグローバリゼーション。揺れ動く世界はどこへ向かうのか。民主主義や権威主義というイデオロギーを超えたフェアネス(公正さ)の思想を軸に探る。
Next Worldフェアネスを問う 本編まとめ読み