SUMCO、ウエハー新工場で協議開始 半導体需要に対応
SUMCOの橋本真幸会長は5日、同日開いた決算会見でシリコンウエハーの新工場建設について「顧客と商談を始めている」と明らかにした。自動車やデータセンター向けなどで旺盛な半導体需要に対応する考えだ。
主力の直径300ミリメートルウエハーの需給状況について「タイトな需給が続いており、2022年、23年には足りなくなる」との見方を示した。
ウエハーの新工場をめぐっては7月末に同業の独シルトロニックがシンガポールで生産増強のための投資をすると発表した。ウエハーは最大手の信越化学工業とSUMCOの日系2社で世界シェアの6割を占めており、両社の生産増強の動向が注目されている。
SUMCOが同日発表した2021年1~6月期の連結純利益は前年同期比2.7%減の163億円だった。工場のフル生産に伴う人員増強などによるコスト増が響いた。販売数量が伸び、売上高は7.2%増の1577億円となった。