セゾン情報、遠隔地勤務制度を導入 地方人材を採用へ
システム構築のセゾン情報システムズは5日、社員がオフィスから離れた地域に居住して働く「遠隔地勤務制度」を導入したと発表した。居住地にとらわれない柔軟な働き方を実現することで社員満足度を高めるとともに、地方での人材採用を促進する狙い。10月1日付で開始した。
自宅からオフィスまでが100キロメートル以上離れるなどの遠隔地に住む社員が対象で原則的にテレワークで仕事する。前日の終業時間までに上長の指示で出社を命じられた場合は当日午前11時までにオフィスに出社できる場所であることが条件となる。
賃金体系は他の社員と同等で、オフィスに出社する場合は出張扱いとする。交通費や出張の日当が支給される。通勤にかかる費用は月額で20万円を上限として会社が負担する。
地方を離れたくない新卒や中途採用の求職者のほか、家族の転勤や介護、自分のライフスタイルを充実させるなどの理由で地方への移住を検討する社員を想定する。事前のアンケートでは社員の半数以上が「すぐ利用したい」もしくは「いずれ利用したい」と回答したため制度の設立に踏み切った。
人材不足が叫ばれるIT(情報技術)業界では人材確保の観点から遠隔地勤務制度の導入が進みつつある。新卒や中途人材の採用時に柔軟な働き方をアピールするためだ。Zホールディングス傘下のヤフーやシステム構築のTISなどが既に遠隔地勤務制度を導入している。