/

年末年始国内線、大手はコロナ前の8割弱 先行き暗雲も

国内航空11社が5日発表した年末年始(2021年12月25日~22年1月4日)の国内線旅客数は、前年同期比91%増の315万9192人だった。新型コロナウイルスのワクチン接種が進んだのを受け帰省や旅行の需要が戻り、大手2社の旅客数はコロナ禍前の19年度比で8割弱まで回復した。ただ新たな変異型「オミクロン型」の感染拡大で、先行きは厳しさが増している。

全日本空輸(ANA)の国内線旅客数は20年度比65%増の116万人、日本航空(JAL)は2.2倍の106万人だった。それぞれ19年度比では70%と85%にあたる。コロナ禍で運航便数を減らした影響でANAの運航規模(提供座席数ベース)が19年度比2割減なのに対し、JALは同6%減まで戻しており、JALの回復が目立った。

搭乗率はANAが71%、JALが73%だった。JALは「沖縄・九州方面が特に好調だった」(広報担当者)という。

一方、2社の国際線旅客数は19年度比9割減の6万3200人と低迷が続く。コロナ禍以前は旅客収入の半分を国際線で稼いでいたが、各国でオミクロン型の感染者数が急増し、国境をまたいだ往来の再開はメドが立たない。ANAホールディングス(HD)やJALは22年3月に国際線旅客数がコロナ前の2~3割まで戻る想定を立てているものの、先行きには不透明感が強まってきた。

21年末からオミクロン型の感染が国内でも広がっており、国内線も暗雲が漂い始めている。JALは3月に国内線旅客数がコロナ前の92%、ANAHDは85%まで回復する想定だが、JALの赤坂祐二社長は1~2月の予約が「考えていたほどには伸びていない」と話す。

沖縄県などで感染者が増えており、観光需要の起爆剤として各社が期待する政府の「Go To トラベル」事業は再開が見通せない。ANAHDの片野坂真哉社長は「(年度内に)Go Toが無いかもしれないというネガティブな要素がある」としている。

当面は需要の低迷が続く見通しだが、JALの赤坂社長は「4月以降は力強い回復が始まるのではないか」と見る。東京センチュリー子会社で米航空機リース大手のアビエーションキャピタルグループ(ACG)が欧州エアバスに航空機60機を発注するなど、コロナ後の需要回復を見据えた動きも出始めている。

各社はビジネス需要より回復が早いとされる観光需要を取り込むため、格安航空会社(LCC)事業を強化している。デジタル化による業務の効率化やマイル事業など非航空事業の育成も進める。ANAHDの片野坂社長は「IT(情報技術)やロボットを活用し、人数を減らして賃金の引き上げを目指していく」と話している。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン