サントリーHD、グリーン水素を山梨2工場で利用

サントリーホールディングス(HD)は5日、製造過程で二酸化炭素(CO2)を排出しない「グリーン水素」の製造装置を2025年に山梨県北杜市の2工場に導入すると発表した。水素の製造設備の規模は16メガ(メガは100万)ワット級と国内最大になる見込み。熱源などに活用し、自社や地域の脱炭素につなげる。
導入するのは山梨県や東レ、東京電力ホールディングスなどが開発した「P2G(パワー・ツー・ガス)システム」。エネルギーとして山梨県内でつくった再生可能エネルギー由来の電力を、原料の水は地下水を使う。
最大で水素が2200トン製造でき、二酸化炭素は1万6000トン削減できるという。「サントリー天然水 南アルプス白州工場」と「サントリー白州蒸溜所」の2工場で導入し、水素は工場内でボイラーの熱源やウイスキーの蒸留などに利用する。

温暖化ガス排出を実質ゼロにするカーボンゼロ。EVや再生可能エネルギー、蓄電池、各国政策などの最新ニュースのほか、連載企画やデータ解説を提供します。