情報処理推進機構、DX手引書を改訂 成熟度など指標化
情報処理推進機構(IPA)は4日、デジタルトランスフォーメーション(DX)を成功させるために必要な考え方をまとめた「DX実践手引書 ITシステム構築編」を改訂したと発表した。
この手引書はDXに未着手だったり、取り組みの途中だったりする企業の担当者を、技術面から支援するためにIPAが作成し、インターネットで公開してきたものだ。DX先進企業を対象にしたインタビュー調査の結果を踏まえてまとめてある。
2021年11月に公開した初版では、経営・事業・技術という3つの観点に通じていてリーダーシップを発揮できる人材を指す「ヤタガラス人材」や、DXを実現するためのIT(情報技術)システムのあるべき姿を技術要素群で表した「スサノオ・フレームワーク」について解説している。
改訂版では、DXを継続的に進めるための考え方として、DXで目指す変革規模と組織成熟度という指標を定義。その上で、変革規模や組織成熟度を高めるための有効な施策を紹介している。また、DXにおける情報セキュリティーの考え方を整理したり、ビジネスの競争力向上につなげるための外部サービスの活用方法を紹介したりしている。
このほか、スサノオ・フレームワークの解説では、クラウドや、あらゆるモノがネットにつながるIoT、外部とデータ連係するAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)などの技術要素とスサノオ・フレームワークがどう関連するのかについて追記した。
(日経クロステック/日経コンピュータ 西村崇)
[日経クロステック 2022年4月4日掲載]
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