/

東芝、招集通知に注記 特定株主の取締役選任に反対意見

(更新)

東芝は6日、28日に開く定時株主総会の招集通知を公表した。新任7人を含む13人の取締役選任などが議題となる。物言う株主(アクティビスト)の幹部2人を取締役候補とすることについて、社外取締役の綿引万里子氏(元名古屋高裁長官、弁護士)が反対していることが注記された。

取締役会として決定した選任案について、反対意見があったことを公表するのは異例だ。株主が賛否を判断する際の材料にしてもらう。

招集通知での第2号議案「取締役13名選任の件」の理由説明の欄外に「綿引取締役は今井英次郎氏及びナビール・バンジー氏を候補者とすることについて反対している」と注記した。両氏は東芝の大株主である投資ファンドの幹部。今井氏は米資産運用会社ファラロン・キャピタル・マネジメント、ナビール氏は米エリオット・マネジメントに属している。

議案説明では両氏を候補者とすることについて、会社としては「株主からの代表が取締役会に参加することにより、株主と経営陣はより足並みをそろえることができる」とした。13人の候補者についても「最善」と記した。

両氏の受け入れは指名委員会の委員長で社外取締役のレイモンド・ゼイジ氏が主導した。綿引氏は反対したが、指名委員会は多数決で採決した。ゼイジ氏もファラロンの出身だ。東芝は2019年、アクティビストとの協議を経てゼイジ氏を含む社外取締役4人を受け入れており、今回4人全員の再任も諮る。候補者案の公表時、特定株主の関係者が複数いる構成などについて偏りを指摘する声が上がっていた。

東芝は招集通知と同時に、今井氏とナビール氏を取締役候補とするにあたってファラロン、エリオットと結んだ合意書を公表した。株式非公開化を含む再編を公募し、総会後には提案の絞り込みなどが本格化する。総会で選任された取締役が意思決定するため、秘密保持や利益相反に関する条項などを盛り込み、特定の株主への配慮がおきないようにする。

招集通知の添付書類として2022年3月期の報告書も公表した。通常の事業報告に加えて、監査委員会による監査報告書も掲載した。

監査報告書では社外取締役で監査委員会委員長の橋本勝則氏(元デュポン日本法人副社長)と監査委委員でもある綿引氏が補足意見をつけた。3月に開いた臨時総会で諮った株主提案について取締役会として反対を表明したにもかかわらず、ゼイジ氏が総会前に自身のツイッターで賛成を表明したことについて「株主の取締役会に対する信頼を損ね、取締役としての職務遂行上の配慮を欠く。妥当性に疑義がある」と指摘した。ただ「善管注意義務に反するとまではいえない」とした。

株主提案は大株主でシンガポール拠点の資産運用会社、3Dインベストメント・パートナーズによる、株式の非公開化か出資の受け入れを積極検討し、検討内容や受領した提案の詳細を株主に定期報告するように求めるもの。臨時総会で賛成が可決要件に届かず否決された。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

企業:

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン