日産、ダイムラー株1500億円で売却へ 業務提携は継続

日産自動車は5日、約1.5%分を保有する独ダイムラーの株式を全て売却すると発表した。6月末までに機関投資家に売る。売却額は11億4900万ユーロ(約1500億円)になる。仏ルノーも3月にダイムラー株を手放しており、日仏連合が保有するダイムラー株はなくなる。
1株当たり69.85ユーロで機関投資家に売却する。売却益は2021年4~6月期決算に計上する。売却で得た資金は電気自動車(EV)など電動化の研究開発に充てる。メキシコでの合弁工場の運営など業務提携は続ける。ダイムラーが保有する日産株を売却するかについては明らかにしていない。
日産とルノーは両社のトップを務めたカルロス・ゴーン被告が主導してダイムラーと10年に資本・業務提携した。日産とルノーがダイムラーの発行済み株式の約1.5%をそれぞれ取得する一方、ダイムラーがルノーと日産に3.1%ずつ出資した。日産は当時、5億8000万ユーロでダイムラー株を取得していた。
日仏連合とダイムラーは合弁工場の建設やエンジンの相互供給など幅広い分野で協力していたが、ここ数年は小型車やピックアップトラックの共同開発計画を中止するなど提携関係は縮小傾向にあった。
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