東芝、AIで電車の冷房を制御 JR東海に納入

東芝子会社の東芝インフラシステムズは4日、人工知能(AI)で制御できる電車車両向け冷房システムをJR東海に納入したと発表した。送信される車両内の温度や湿度などのデータを基に、サーバー内のAIが適切な冷房操作を返送する。電力の効率利用や乗務員の作業負荷軽減につなげる。
関連装置なども合わせ、受注額は総額百数十億円程度とみられる。全車両の温湿度や乗車率などのデータをサーバーに送信。サーバー内のAIが従前の学習結果を反映し、最適な冷房操作をフィードバックする。AIによる制御機能を備えた電車向け冷房は国内で初めてという。
中央線で5日から運行開始予定の新型通勤電車車両「315系」向けで、電力消費量を従来比約35%削減できるモーター駆動の制御装置なども納める。冷房能力を従来比約3割高めた空調装置も納入し、省エネにつなげる。