家電量販4~9月、巣ごもり一巡で4社減益 値上げも響く - 日本経済新聞
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家電量販4~9月、巣ごもり一巡で4社減益 値上げも響く

3月期決算の家電量販店大手5社の2022年4~9月期決算が4日出そろった。最大手のヤマダホールディングス(HD)など4社の純利益が前年同期を下回った。新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要が一巡したのに加え、夏の天候不順でエアコンなどの販売が振るわなかった。足元では家電商品の値上げも重なり、不振が続いている。

減益だったのはヤマダHD、ケーズHDエディオン上新電機の4社。ヤマダHDの22年4~9月期の純利益は前年同期41%減の176億円だった。巣ごもり需要の反動減などで家電の販売が鈍った。在庫効率を上げるため仕入れを抑制したが、メーカーからの販売奨励金が想定より減ったことなどが響く。

家電各社では在宅勤務の浸透や東京五輪の観戦需要により前年同期はテレビやパソコンが好調だった。22年4~9月期はその反動が出た格好だ。6月下旬は歴史的な猛暑を記録したものの、7月中旬やお盆の時期に比較的気温の低い日が続いたため、夏商戦の目玉とされ好採算のエアコンなど季節商品も振るわなかった。

一方、ノジマは純利益が31%増の127億円となり唯一増益だった。売上高は1%増の2723億円と増収を確保した。コロナ禍で在宅勤務が浸透し、自宅近くで買い物を済ます消費行動が定着するなか、首都圏の住宅地を中心とした積極出店が奏功。経済活動の再開に伴い東南アジアで展開する海外事業も持ち直した。

直近の物価高やエネルギー価格の高騰は今後も長引く見通しだ。上新電機の金谷隆平社長は4日の会見で「消費者はこの時期に家電を買い替える必要がないと感じている」と語り、需要へのマイナス影響を懸念する。

店舗運営面にも響く。ケーズHDの平本忠社長は4日のオンライン会見で「店頭のテレビを消すなど地道な努力を続けているが、それでは追いつけないほど価格が上がってきている」と述べた。

各社業績が振るわないなか、ヤマダHDとケーズHDは既に23年3月期通期の業績見通しを下方修正している。

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