Windows11の標準アプリ 写真と時計の機能が充実
2021年10月5日に正式リリースされた新OS「Windows 11」では、標準アプリも改善されている。主だったものを見ていこう。
一覧をサムネイル表示できるようになった「フォト」
機能が大きく強化されたのが写真閲覧用アプリの「フォト」。写真を閲覧する際、同じフォルダー内にある写真の一覧がサムネイル表示されるようになった(図1)。サムネイルをクリックして写真を切り替えられるので使いやすい。サムネイルは左右にスクロールする。

複数の写真を並べて閲覧できるのも大きな改善点。サムネイルにチェックを付けると、単独表示から複数表示に切り替わる(図2、図3)。たくさんある写真の中からいくつかをピックアップしたいときに重宝する。写真の数が増えるとその分、小さく表示されてしまう点にさえ注意すれば、使い勝手は上々だ。複数選択を解除するときは「Esc」キーを押すのが手っ取り早い。


パソコン作業を管理する新機能「クロック」
Windows 10の「アラーム&クロック」アプリは「クロック」に改名し、新たに「フォーカスセッション」機能が追加された。これは「60分の作業をする間に5分間の休憩を取る」といったスケジュールを組んでアラームを出す機能(図4)。フォーカスセッションを開始するとタイマーがカウントダウンし、0になると休憩時間のタイマーに切り替わり、休憩が終わったら作業時間のタイマーが再セットされるといった具合だ(図5)。


「To Do」アプリや「Spotify(スポティファイ)」アプリとの連係もでき、ウィンドウが邪魔ならミニ画面にも切り替えられる(図6)。

キャプチャーアプリは複数画面に対応
キャプチャー(画面取得)アプリの「スニッピングツール」は、複数の画面キャプチャーをそれぞれ別のウィンドウでプレビュー表示できるようになった(図7)。Windows 10ではキャプチャーを実行するたびにプレビューが上書きされてしまったのでこれは便利。ファイル保存を後回しにしてどんどんキャプチャーしていける。この機能を利用するには設定画面で「複数のウィンドウ」をオンにする(図8)。


定番の「ペイント」アプリでも小規模な改修が行われた。Windows 10では「ペイント3D」のリンクがツールバー上にあったが、Windows 11ではペイント3D自体がなくなり、ツールバーも整理された(図9)。

このほか「はじめに」というWindows 11の基本機能を解説するアプリが追加された(図10)。アプリを入手する「Store(ストア)」アプリも画面レイアウトが変化したが、使い方に大きな変更はない(図11)。


Windows 11でなくなったアプリを図12にまとめた。アップグレードでは一部のアプリが引き継がれるが、クリーンインストールでは原則消える。Storeで配布されているものもあるが、IEは完全になくなった。

(ライター 石坂勇三)
[日経PC21 2021年12月号掲載記事を再構成]
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