京王電鉄の22年3月期、最終黒字18億円に下方修正

京王電鉄は4日、2022年3月期の連結最終損益が18億円の黒字(前期は275億円の赤字)になりそうだと発表した。71億円の黒字としていた従来の見通しから引き下げた。移動自粛の影響が長引き、鉄道需要の回復遅れが響く。
売上高は3%減の3050億円(従来予想は9%増の3435億円)、営業損益は4億円の黒字(前期は208億円の赤字)で従来予想から153億円引き下げた。未定としていた年間配当は前期と同じ40円を予想する。旅客運輸収入は当初計画より48億円引き下げた。
同日発表した21年4~9月期の連結決算は最終損益が10億円の赤字(前年同期は135億円の赤字)だった。売上高は微減の1378億円、営業損益は13億円の赤字(前年同期は164億円の赤字)だった。
都村智史取締役は同日の会見で、東京都調布市を走行中の京王線車内で発生した刺傷事件について「今回の件をしっかり検証した上で今後対処していく」と語った。「警戒態勢の強化など安全対策に尽力する」と強調した。