INPEX、インドネシアの地熱発電開発に出資

INPEXは4日、インドネシアの地熱発電開発事業に出資したと発表した。スマトラ島東南部で年内に井戸を試掘するなどして地熱資源量を調べる。事業性が見込める場合、20年代後半以降に地熱発電所を稼働させる考え。
仏エンジーの関連会社から同開発事業の株式を取得した。株式取得後の開発事業への出資比率はINPEXが31.45%、残りを現地企業と住友商事が保有する。出資額は明らかにしていない。
これまで地質調査などをしてきたが、INPEXは化石燃料の開発で培った掘削技術を持っており、地中の地熱資源量など開発に向けて詳細なデータを調べる。
地熱発電は再生可能エネルギーのひとつで、地下から200度を超える熱水や蒸気を取り出して発電する。太陽光や風力と違って天候や時間帯に発電量が左右されず、24時間発電できる安定性が強み。インドネシア政府は60年時点で脱炭素を達成する目標を掲げており、地熱発電の開発支援にも力を入れる。

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