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しまむら、値引き抑制で5年ぶり最高益 22年2月期

しまむらが4日発表した2022年2月期連結決算は純利益が前の期比35%増の354億円となり、5年ぶりに過去最高を更新した。売れ筋商品を素早く並べて売り切る在庫管理の徹底で値引き販売を減らした。23年2月期は原料高や物流費高騰の逆風が吹くなかで値上げに踏み切り、2期連続の最高益更新を目指す。これまでの改革で高めた商品力の真価が試される局面になる。

市場予想の平均を表すQUICK・コンセンサス(3月23日時点)では純利益を320億円と見込んでいた。新型コロナウイルスの影響が一段落した第4四半期に客数が大きく伸びたことに加え、販売と商品改革の両面で成果が現れた。

販売面ではインフルエンサーと共同開発したトレンド商品や機能性の高いプライベートブランド(PB)衣料の販売が伸びた。主力のしまむら事業の既存店売上高は7.1%増え、売上高(営業収入を含む)は8%増の5847億円だった。

PBの好調に加え、値引き販売を減らしたことも、収益の伸びにつながった。婦人服などを中心に発注から納品までにかかる時間を短くする生産体制を強化し、売れ筋を踏まえた商品投入を増やしたことで値引きが減った。

前の期に147回実施していたレジでの割引を11回に減らし、21年7月以降は実施しなかった。これまでは集客のために期間限定での値下げを繰り返し、利益率の悪化を招いていた。

衣料品では従来3カ月かかっていた発注から販売までの期間を、最短40日に短縮。22年2月期の短期生産の比率は衣料品全体で28%と前の期から1ポイント上がった。特に靴と服飾雑貨で前の期より8ポイント上がり16%になった。商品を仕入れて販売するまでの棚卸し資産回転日数は32日で、前の期から2日短縮した。

23年2月期は連結売上高(営業収入を含む)は前期比4%増の6079億円、純利益が5%増の371億円を見込み、2期連続の最高益を目指す。年間配当は1株当たり250円と前期から10円増やす。

原材料の高騰や海上運賃の上昇、円安の影響でコストが上昇し、先行きは不透明感が増している。鈴木誠社長はコスト対策のため、値上げの可能性に言及した。「これだけ急激に上げるのはこれまでなかった」(鈴木社長)とし、コスト高について「秋冬から影響が出てくる」ことから1点の単価を3~4%程度上げる見込みを示した。

ただ、値上げについてはボリューム商品の値段は変えずに、特価商品を減らしていく見通しだ。値上げの理由がわかるように、デザインや機能性が高いもので価格を上げていくことで受け入れやすい形にすると見られている。

JPモルガン証券の村田大郎氏は「他の衣料品専門店に比べて相対的に円安や原料高などの影響は小さいだろう」と話す。商品の入れ替えが早く、様々な価格帯があるので値上げしても消費者にはわかりにくいとみる。前期の最高益更新の原動力だった商品力の向上が、今期も引き続き消費者に受け入れられるかが連続最高益のカギを握る。

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