エイターリンクが2億円調達 マイクロ波で遠隔から給電
ワイヤレス給電を手掛けるエイターリンク(東京・千代田)は慶応イノベーション・イニシアティブ(東京・港)と伊藤忠テクノロジーベンチャーズ(東京・港)を引受先とする第三者割当増資で2億円を調達した。給電システムの製品化に向けた技術開発やエンジニアの採用に充てる。

エイターリンクはデジタル機器を遠隔から給電できる技術を開発する。受信機を搭載した機器に専用の送信機から電磁波の一種であるマイクロ波を飛ばし給電する。
米スタンフォード大学の研究成果を活用し、従来製品よりも給電効率を大幅に上げた通信機を開発。通信に必要な消費電力を抑え、15~20メートルの距離から完全ワイヤレスで給電できるシステムを実現した。工場で稼働するロボットやビルに設置したセンサーなどへ導入した場合、電源配線工事や定期的な電池交換が不要になる。
岩佐凌代表は「デジタル化でセンサーの設置台数が増え、ワイヤレス給電のニーズが高まっている。国内で唯一実用化レベルに達した製品として普及させたい」と話す。