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KADOKAWA、漫画・ラノベが海外事業けん引

NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

KADOKAWAが、海外展開を成長の軸とした事業構築を着々と進めている。本業である出版事業の内訳を見ると、海外売上高は2021年4~12月で100億円を突破した。けん引役となっているのが漫画やライトノベルだ。若者にも人気が高いサブカルチャーによる世界需要の取り込みが功を奏している。

KADOKAWAの21年4~12月期の連結決算は、売上高が前年同期比3%増の1576億円だった。純利益は6%増の95億円だ。出版事業における海外部門の成績が伸びた。

想定以上のペースで成長

想定を上回るペースで海外事業が成長している。21年4~12月の出版事業の海外売上高は、108億円だった。収益認識に関する会計基準を適用していなかった20年4月~21年3月の92億円を、すでに上回る水準だ。同社の漫画やライトノベルなどの需要が、北米やアジア圏で高まっている。

KADOKAWAは「Re:ゼロから始める異世界生活」「デート・ア・ライブ」など、人気アニメ作品の原作を多く手がけている。もとより国内には多くのファンがいる。テレビアニメやアニメ映画など、多様なIP(知的財産)展開も進んできた。

新型コロナウイルス禍による巣ごもり需要の盛り上がりで、米ネットフリックスなど世界的な動画配信プラットフォームを通じて、日本アニメを見る視聴者が増えた。海外のアニメファンが原作に関心を持つようになった。この影響で、ライトノベルなどの人気に火が付いた。

電子書籍に注力

KADOKAWAは以前から海外での展開拡大を模索してきた。16年には米出版大手のアシェットブックグループのマンガ・ライトノベル出版事業を分社化し、合弁会社エンプレスを設立。日本作品の翻訳や販売を手がけてきた。21年4月には電子出版や電子書籍サイトを展開する米ジェイノベルクラブを買収した。

さらに電子書籍市場の急激な拡大を受け、21年夏にはライトノベルやコミックの翻訳を自社で進めると発表した。日本での雑誌連載から英語の単行本発売までは通常、半年~1年程度かかる。リードタイムを短縮し、コンテンツの世界展開を急ぐ。

課題はウェブサービス部門だ。ウェブサービス事業の売上高は1%減の163億円だった。営業利益は3%減の20億円だ。ニコニコ動画のプレミアム会員数の減少や、モバイル事業の縮小が影響している。

同社は動画サービスの使い方が変化する中で(ニコニコ動画の)プレミアム会員の制度が利用者の需要と合わない部分もあるのかもしれないと説明する。ニコニコ動画の成長の軸をどこに置くかが問われる。

(大貫瞬治)

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