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ANA、「サメ肌」機体で燃費向上 脱炭素促進

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全日本空輸(ANA)は3日、機体の表面の一部を「サメ肌」状にして空気抵抗を減らし、燃費の改善を目指す取り組みを始めると発表した。ニコンと航空機向けに共同開発したフィルムを貼り付ける。まず2機で試験的に使用して耐久性を検証し、全機材での使用を検討する。使用燃料の削減を通じて脱炭素化を加速させる。

緑色の塗装を新たに施した「ANA Green Jet(グリーンジェット)」と呼ぶ2機の航空機で実験的に使用する。気流の激しい主翼の付け根付近(右側のみ)と胴体の上面の2カ所で、縦35センチメートル、横45センチメートルの範囲にフィルム6枚を貼り付ける。ANAによるとサメ肌状のフィルムを機体に使用するのは国内航空会社では初めてで、海外では独ルフトハンザが使用した事例がある。

ニコンが持つサメ肌加工(リブレット加工)の技術を航空機に応用した。表面に深さ約10マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルの溝をつくることで空気抵抗を和らげる。機体表面の80%にフィルムを装着した場合には燃費が2%改善し、ANAの全機材で実施すると年間の二酸化炭素(CO2)排出量は30万トン、燃油費は80億円減らせるという。

ANAグリーンジェットではこのほか、植物由来の原料を一部に使用し、人工的に皮革を再現した「ビーガンレザー」を座席頭部のカバーに世界で初めて使用する。東レが提供する、トウモロコシやサトウキビなどを使用する製品と、青森県のスタートアップ「アップサイクル」が開発したリンゴの搾りかすを活用する製品の2種類を使用する。

グリーンジェットは機内の照明や音楽、客室乗務員のエプロンも特別な仕様とする。米ボーイングの中型機「787」を使用し、1号機は10月5日から主に欧米路線で、2号機は11月から国内線で使用する予定。ANAの井上慎一社長は「環境への取り組みに日本の技術を総結集した事例として、世界にアピールしたい」と話した。

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

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