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東北大など、次世代半導体の寿命長く 材料の製造法開発

東北大学や日本製鋼所、三菱ケミカルの研究グループは、次世代半導体の基板材料として期待されている窒化ガリウム(GaN)結晶の新しい製造手法を開発した。結晶中にできる微細な空洞の数が従来手法に比べて最大1000分の1程度に減り、半導体の寿命延長につながる可能性がある。三菱ケミカルは同手法を活用して2022年中にGaN基板のサンプルを出荷し、23年度以降に量産することを目指す。

実験では直径5センチメートル、厚さ5ミリメートルの結晶の製作に成功した。研究グループはセ氏数百度、約1000気圧の高温高圧環境で、気体と液体の区別が付かない状態「超臨界相」にしたアンモニアに小さな窒化ガリウム結晶を溶かした。

結晶はアンモニアに溶けた後、研究グループが開発した手法を使って作った種結晶の周りに析出する。超臨界相を使うと固体になりづらい窒素原子がきれいに並ぶという。従来の手法と比べ不具合につながる微細な空洞の数が最大1000分の1程度になった。

GaNは電力の供給や制御に使えば省エネにつながるパワー半導体の基板材料として、現在主流のシリコンに代わると期待される結晶材料の1つだ。高い出力と動作周波数を持つ材料で、電気自動車(EV)やレーダー向けに研究開発が進む。原料を気体や液体にして析出させる手法などがあるが、複数種類の原子をきれいに並べるのが難しい。空洞ができると高電圧に耐えられず寿命が短くなってしまう。

今後は量産化に向けた手法の開発を目指す。現在は一度に一つの結晶を作製しており、気体の原料で作る場合と比べ結晶の成長スピードが遅く他の手法に比べてコストがかかる。研究グループの秩父重英教授は「一度に作れる結晶の数が100倍から数百倍多くなるため、最終的にはコスト面でも安価な手法になる」とみる。

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