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また「後払い」でユニコーン フィンテックに成長余地

店舗での決済に使う米サンビットのタブレットアプリ画面(同社提供)
CBINSIGHTS
クレジットカードの代替として欧米で後払いサービスが急成長しており、ユニコーン(企業価値が10億ドルを超える未上場企業)の誕生が相次いでいる。スウェーデンのクラーナなどに続き、米サンビット(Sunbit)が1億ドル以上を調達し、ユニコーンの仲間入りをした。若者が好む決済手段の変化などに伴い、フィンテック市場はまだ拡大余地があり、スタートアップ同士の競争が激しくなりそうだ。
日本経済新聞社は、スタートアップ企業やそれに投資するベンチャーキャピタルなどの動向を調査・分析する米CBインサイツ(ニューヨーク)と業務提携しています。同社の発行するスタートアップ企業やテクノロジーに関するリポートを日本語に翻訳し、日経電子版に週2回掲載しています。

クレジットカードを使わずに商品などの購入代金を後払いできる決済サービスを提供する米サンビットが、シリーズDの資金調達ラウンドで米グループ11、米ジーブベンチャーズ、イスラエルのミグダル・インシュランスなどから1億3000万ドルを調達した。

サンビットの実績

・米カリフォルニア州に拠点を置くサンビットは、自社プラットフォームを通じて日用品・サービスの購入代金の短期融資を提供している。

・60~1万ドルの決済に30秒の初期審査で融資を提供する。承認率は90%に上る。

・米国のほか、イスラエルのテルアビブとビンヤミナに計約200人の社員を抱える。

・加盟店は月300店、顧客は月1万人以上のペースで増えている。現時点では米バイク用品販売「サイクルギア」や米眼鏡チェーン店「アイマート・エクスプレス」など計7300店でサンビットのサービスを利用できる。

・売上高と決済サービスの利用回数は前年比2倍に増えている。

(出所:サンビット)

なぜ後払い市場が重要なのか

・調査会社マーケット・データ・フォーキャストの予測では、フィンテック市場は年22.2%拡大し、2025年には3050億ドルに達する。

・世界のフィンテックサービスの利用率は25%で、サービス事業者や先発者にとって大きく伸びる余地がある。

・新型コロナウイルス禍による消費者への経済的影響、小売りにとって顧客の増加や購入率アップにつながる点、ミレニアル世代(1981年~96年生まれ)の若者のクレジットカード利用習慣の変化が「今買って、後で支払う(BNPL)」サービスの伸びに寄与している。

競合企業

・クラーナ(Klarna、未上場):スウェーデンの後払いプラットフォーム。資金調達総額は28億3000万ドル。

・ペイライト(PayRight、未上場):オーストラリアの後払いプラットフォーム。社債発行を含めた調達総額は2700万ドル。

・英バター(Butter、未上場):旅行費用を月払いできる融資プラットフォーム。調達総額は2170万ドル。

誰がサンビットに投資しているか

投資家:

・サンビットのシリーズDにはグループ11、ミグダル・インシュランス、イスラエルの損害保険大手ハレルグループ、ジーブベンチャーズ、アルタイル・キャピタル、イスラエルのモア・インベストメント・ハウスが参加した。

調達額と企業価値:

・調達総額:1億9770万ドル

・企業価値:11億ドル

次の一手は

サンビットは調達資金を次の分野に振り向ける。

・イスラエルの従業員を2倍に増やし、インターネット通販と実店舗、サービス事業者の加盟店開拓に力を入れる。

・全米に事業を拡大し、合計3300億ドル規模の歯科、眼鏡など専門医療の市場、2160億ドル規模の自動車サービス・修理市場に参入する。

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