留学経験ある学生、スタートアップへ関心高く ディスコ
就職情報会社のディスコ(東京・文京)は海外の大学への留学経験を持つ日本人学生の就職活動に対する意識調査の結果をまとめた。留学経験のある学生は経験のない学生と比べ、スタートアップへの就職に関心が高いことがわかった。仕事の裁量が大きい点や、若いうちに実力が付けられる環境を期待する傾向もみられた。
調査は2月18日~3月9日にインターネット上で実施した。正規留学のほか語学留学などを含む留学経験を持つ大学生を対象とし、2021年5月以降に卒業もしくは今後卒業見込みの559人から回答を得た。留学経験のない23年卒の「国内学生」約1200人の調査結果と比較した。

スタートアップへの就職意向を尋ねたところ、留学経験のある学生で「とても関心がある」「ある程度関心がある」と回答した人は43.6%にのぼった。国内学生の24%と比べ大きく差が開いた。
スタートアップに関心のある留学生に理由(複数回答可)を聞いたところ、「仕事の裁量が大きい」が44.7%で最も高く、次いで「若いうちに実力をつけたい」が43%だった。自身の成長に重きを置く留学生にとって、若いうちから裁量が大きそうなスタートアップの環境が魅力的に映っていることがうかがえる。
留学生と国内学生が就職先企業を選ぶ際に重視する点にも違いが現れた。「仕事を通じて成長できること」の項目では、72.8%の留学生が「とても影響する」と答えたのに対して、国内学生は51.2%にとどまった。
留学生は企業が「SDGsに積極的に取り組んでいること」への関心も高い傾向があった。就職希望先の選定に「とても影響する」「ある程度影響する」と答えた留学生の合計は65.5%で、国内学生の41.2%と開きがあった。国内学生は「希望の勤務地で働ける」といった点を重視する傾向にある。