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国内初の脱炭素「移行債」、郵船が200億円発行

LNG燃料の自動車船などに充当

日本郵船は2日、脱炭素に向けた中長期の経営戦略に用途を限定するトランジションボンド(移行債)を計200億円発行すると発表した。環境や社会貢献に関する社債は多いが、脱炭素戦略を前提とした移行債の発行は国内で初。海運業界としては世界でも初めてとなる。7月中旬以降を目指す。調達した資金は、同社が6月に公表した液化天然ガス(LNG)燃料の自動車船の購入費用などへも充てる想定だ。

年限は5年、7年または10年の2種類。国内投資家を対象にそれぞれ約100億円ずつ発行する。LNG燃料の自動車運搬船の他に洋上風力発電支援船や二酸化炭素(CO2)を排出しない水素・アンモニア燃料船などに充てるもようだ。

郵船はグループ全体の温暖化ガス実質排出量を30年度までに15年度比で30%、50年度までに50%削減する目標を掲げる。ただ、現時点で運航している船のほとんどが重油燃料で、目標達成に向けた船舶燃料の切り替えには多額の投資が必要だ。これまでグリーンボンドやサステナビリティー・リンク・ローンなどの調達手法を活用しており、今後も脱炭素へ向けて「ESGファイナンスを積極的に取り入れていく」(同社の財務担当者)方針だ。

国内では経済産業省や環境省などが5月に「クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針」を策定。脱炭素への移行を目指す取り組みの資金調達を後押しする。グリーンボンド(環境債)ではグリーンプロジェクトの認定基準が厳しく、調達資金の使い道も再生エネルギー開発などに限られ、温暖化ガスの排出量が多い業種は使いにくかった。

川崎汽船も3月に国内初の「トランジション(移行)ローン」で、みずほ銀行と三井住友信託銀行から約59億円を調達し、LNGを燃料とした自動車専用船の購入代金に充てた。商船三井も21年度中にトランジションローンで数百億円調達する計画だ。

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