共通ポイントとは 顧客囲い込みに一役
きょうのことば
▼共通ポイント 商品購入やサービスを利用する際、お金の代わりに使える。小売店や飲食店など業界をまたいで利用することができる。買い物をするたびにポイントがたまり、消費者は支出を抑えることができる。企業側も自陣営の店舗や電子商取引(EC)サイトに顧客を囲い込めるメリットがある。

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が2003年に業界に先駆けて導入した。幅広い業種で加盟店を募ることで一大勢力を築き、現在は約7000万人の会員を抱える。三菱商事やKDDIなどが出資するロイヤリティマーケティング(東京・渋谷)の「Ponta」との2強体制が長らく続いたが、楽天グループやNTTドコモの参入で競争が激化。いずれも現在は1億人前後の顧客基盤を有しており、Tポイントを規模で上回る。
各社は共通ポイントの提供を通じて年齢や性別といった属性に加えて、リアルとインターネット上での購買行動を収集する。膨大なデータを分析することで広告や販促活動に活用している。ただ個人情報の取り扱いを巡り批判にさらされることも多く、事業者は会員規約での周知など丁寧な対応が求められる。