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深海海底下の生物、調査容易に 東大など超音波装置

東京大学の水野勝紀准教授らの研究チームは、深海の海底に堆積している泥などの中に生息する生き物の分布を容易に調べられる装置を開発した。試料を採取しなくても、装置を置いておくだけで生き物の生態を把握できる。気候変動の影響調査、水産資源の保護や海洋開発の環境影響評価などに役立つ成果だ。

海底に設置しておくと、超音波で堆積物中の生き物の分布を調査できる装置を東大、海洋研究開発機構(JAMSTEC)、産業技術総合研究所が共同開発した。高周波の超音波を海底下に向けて出して、生き物に反射して戻ってきた超音波をとらえる。装置を置いておくだけで、25センチ四方、深さ15センチの範囲の生き物の3次元的な分布を20分程度で調査できる。

2021年にJAMSTECの有人潜水調査船「しんかい6500」を使って、静岡県初島沖の水深851~1237メートルの数カ所で実証試験に臨んだ。深海の海底下に生息するシロウリガイという貝の分布、数や大きさを把握できた。

従来の海底調査では、堆積物の試料を採取し、地上に戻ってから研究室で調べていた。時間や手間がかかるほか、3次元的な分布などを調べることは難しかった。開発した装置を使えば、装置を置いておくだけで生き物の分布の時間変化などを調べられる。

再生可能エネルギーとして有望な洋上風力発電の設置や海洋資源開発に伴う環境影響の評価、気候変動が深海生物に与える影響などを調べられる。浅い海でも使えるため、東大の水野准教授は「アサリなどの水産資源の分布の把握にも役立つ」とみる。

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