駐車場オンライン契約のニーリー、14億円調達 登録4倍に

駐車場をオンラインで契約できるサービスを展開するニーリー(東京・中央)は第三者割当増資で14億円を調達した。調達資金はエンジニアや営業人材の採用などに充て、2022年末までに従業員数を足元の2倍の120人にする。宣伝や営業活動を進め24年末までに足元の4倍となる200万台分の駐車場情報の登録を目指す。
第三者割当増資はSBIインベストメントやスパークス・グループ、三菱UFJキャピタルなどが引き受けた。
ニーリーは13年に創業したスタートアップで、オンライン上で駐車場の契約ができる「Park Direct(パークダイレクト)」を運営する。同サービスには全国に約40万台の駐車場情報が登録され、ウェブサイト上で検索し賃料や空車状況など確認できる。気に入った駐車場があれば、電子契約やオンライン会議などを活用しオンライン上で契約できる。
パークダイレクトは19年から提供を開始し、駐車場を管理する不動産会社など累計400社以上が利用する。契約者の収納代行や顧客対応などの管理業務を代行する。システムは駐車場の管理台数に応じて変動する月額課金制で、クラウド経由でソフトを提供するSaaS(サース)型だ。契約に応じて管理する会社から手数料を受け取る仕組み。
同社は今後、全国の駐車場の利用情報を活用したサービスに注力する。1月には石油元売り大手と連携し、ガソリンの割引クーポンを配布した。佐藤養太代表は「大手企業と連携し、駐車場データを活用した新たなビジネスを生み出したい」と意気込む。