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ストレスによるがん発生、RNAの関与を発見 東大など

低温や紫外線といったストレスによって、がん細胞が生まれるメカニズムの一端を東京大学などの研究グループが解明した。細胞がストレスにさらされると、リボ核酸(RNA)と特定のたんぱく質の複合体が形成され、染色体の異常につながっていた。染色体の異常を防ぐことができれば、がん予防や効果的な治療法の開発につながる可能性がある。

がんの発生には喫煙や老化などさまざな要因がある。強い日光にあたりすぎると皮膚がんになりやすいなど、細胞へのストレスもその要因のひとつだ。

一方、患者のがん細胞では、染色体異常のひとつで、特定の遺伝子の位置が置き換わる転座が起きることが知られている。転座が起きると細胞内に異常なたんぱく質が作られ、場合によっては増殖能力が過剰に高まってがん化につながる。ただ、どのように染色体異常が起きるかは分かっていなかった。

東京大学大学院の安原崇哲助教と米マサチューセッツ総合病院らの研究グループは、培養細胞に薬剤を添加して人工的にストレスを加え、その変化を調べてみた。すると、RNAが細胞核の中にある核小体という器官に集まり、特定のたんぱく質の複合体を作った。RNAが作った複合体は、異なる染色体を引き付けて転座を起こしやすくしていることを実験で突き止めた。染色体異常が起きて細胞ががん化する可能性が高まるという。

抗がん剤や放射線による治療は、効果が高い一方で、正常な細胞にもストレスを与えるため、「抗がん剤や放射線治療によって2次的にがんを発症することがあると知られている」(安原助教)。今後はより詳細ながん化メカニズムを調べ、ストレスによって発生するがんの予防や副作用の少ない抗がん剤などの創薬にもつなげる考えだ。

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