東京電力HD、6509億円の最終赤字に 22年4〜12月
東京電力ホールディングスが1日発表した2022年4〜12月期の連結決算は、最終損益が6509億円の赤字(前年同期は98億円の黒字)だった。赤字幅は東日本大震災直後の11年4〜12月期(6230億円の赤字)を上回る。福島第1原発事故の国の賠償基準が見直され、4837億円の損害賠償費を特別損失として計上した。
売上高は57%増の5兆5126億円、営業損益は2736億円の赤字(前年同期は880億円の黒字)となった。ウクライナ危機以降のエネルギー価格上昇や円安の進行により火力発電に使う石炭や液化天然ガス(LNG)の調達費が高騰。電力供給の採算が悪化した。
また福島第1原発事故の賠償基準「中間指針」が22年12月に第5次追補として見直されたことに沿い、ふるさと(生活基盤)変容や過酷避難による精神的損害に関して追加賠償が必要になった。東電は追加の支払額を3900億円と見込む。
23年1〜3月期には損害賠償費と同額規模の交付金が原子力損害賠償支援機構から交付されるため、23年3月期通期の連結最終損益は3170億円の赤字(前期は56億円の黒字)と改善を見込む。

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