ワタミ、子供向け食品宅配 弁当配達網を活用

ワタミは1日、子供向け食品宅配事業を始めると発表した。15分ほどの調理で主菜と副菜がつくれるミールキットを家庭に届ける。配達エリアは一部を除く全国で、ワタミが手掛ける高齢者向け弁当宅配の配送網を活用する。新型コロナウイルス禍で主力の外食事業が苦戦するなか、新たな収益の柱として食品宅配を育成する。
「PAKUMOGU(パクモグ)」のブランド名で1日から受け付けを始めた。下ごしらえ済みの食材と調味料をセットとし、1週間で最大5日分を届ける。価格は宅配料込みで1食あたり559~599円。ワタミは弁当宅配の事業所を全国533拠点保有しており、パクモグの宅配拠点として兼用する。
ワタミはコロナ禍で居酒屋をはじめとする外食事業が苦戦。現在発令されているまん延防止等重点措置の対象地域内で展開する228店舗のうち、半数を超す132店舗が休業している。2021年4~9月期の連結売上高は国内外食事業が前年同期比28%減の54億円だったのに対し、弁当宅配事業は9%増の193億円だった。コロナ禍でも成長が見込める食品宅配で顧客層の拡大を急ぐ考えだ。