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国内新車販売7月7%減、軽14カ月ぶり増 減少幅が縮小

自動車販売の業界団体が1日発表した7月の国内新車販売台数(軽自動車含む)は前年同月比7.4%減の34万9335台だった。部品不足で完成車生産が滞り、13カ月連続の前年割れだった。前年の落ち込みが大きかった反動で軽自動車販売が増加に転じ、前年同月からの落ち込み幅は1桁に縮まった。ただ新型コロナウイルスの感染再拡大で部品供給にも支障が出ており、販売回復への新たな障害となっている。

日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)がまとめた。前年同月比の減少幅は6月(10%減)と比べて改善した。21年9月以降は前年同月比で2桁のマイナスが続いていた。

半導体などの部品不足が深刻化したことで21年7月に23年ぶりの低水準に落ち込んだ軽自動車の販売が3.8%増の13万5201台と、14カ月ぶりにプラスに転じ、全体の下落幅は縮小した。ただ22年7月の軽自動車販売はコロナ感染拡大前の19年7月比では15%減の水準にとどまった。

普通車(登録車、排気量660cc超)は首位のトヨタ自動車の販売が落ち込んだ影響が大きく、7月は13.4%減の21万4134台だった。

乗用車のブランド別では、軽自動車の販売改善が下支えして大手8社のうち5社が前年同月の実績を上回った。日産自動車は軽自動車「ルークス」が好調で23.2%増の4万625台。スズキも軽「ワゴンR」シリーズが寄与して10%増の4万7550台だった。

プラグインハイブリッド車(PHV)「アウトランダー」の販売が好調だった三菱自動車は7割増の8563台で3カ月連続の増加。マツダやSUBARU(スバル)も前年から3割増えた。

一方、トヨタ(レクサス除く)は25.4%減の10万815台だった。前年は部品不足の影響を他社に比べて抑制し、減産も小幅にとどめていた反動が大きく出た。7月には取引先の部品会社で新型コロナウイルス感染が広がったことで、一部の部品が欠品。セダン「クラウン」などを製造する元町工場(愛知県豊田市)や多目的スポーツ車「ハリアー」を手がける高岡工場(同)で一部ラインの稼働停止に追い込まれた。

トヨタは中国・上海のロックダウン(都市封鎖)影響が続いていることに加え、愛知県での豪雨被害もあり、8月の世界生産台数の見通しも70万台程度と、年初想定から約15万台下方修正した。内訳は国内が約5万台減のおよそ20万台、海外が約10万台減のおよそ50万台となる。計画の下方修正に伴い、元町工場などの複数ラインで生産を一時、見合わせるという。

生産停滞による納車遅れも深刻だ。トヨタは「ハリアー」で消費者から既に受けていた注文の取り消しを一部で始めた。計画通りの生産ができず、受注した数量を供給できなくなったためだ。顧客に対しては9月にも発売する予定の改良後のモデルに注文を切り替えてもらうよう呼びかける。

上海のロックダウンは6月に解除されたが、「コンテナの滞留で物流面はまだ回復途上」(国内自動車部品メーカー幹部)と依然、サプライチェーン(供給網)の混乱が続く。中国でのロックダウンへの対策として、米半導体大手オン・セミコンダクターが上海に持つ物流拠点の機能を一時、シンガポールに移管したことなども半導体不足に追い落ちをかけたという。さらに国内では新型コロナ感染の「第7波」の勢いがとどまらず、新車販売の回復はいまだ見通せない状況だ。

(山中博文)

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