非正規雇用とは 給与、正社員の6割 - 日本経済新聞
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非正規雇用とは 給与、正社員の6割

きょうのことば

▼非正規雇用 勤務時間や雇用期間などを限った雇用形態の総称にあたる。流通や外食のパートやアルバイト、オフィスの派遣社員、自動車工場の期間従業員などが含まれる。総務省の「労働力調査」によると、2021年の国内の非正規雇用者は2075万人(前年比1%減)いる。役員を除く雇用者のうちの37%を占める。

企業にとっては正社員に比べて雇用調整が比較的容易な利点がある。労働者にとっても短時間勤務など柔軟な働き方を実現しやすい。課題は給与水準だ。厚生労働省によれば、非正規の給与の平均は正社員の6割強にとどまる。インフレで食料品の価格や電気代などが上昇しており、収入が少ない分、生活への影響が大きい。

流通などの労働組合が加盟するUAゼンセンは23年の春季労使交渉でパート時給の5%引き上げを要求することを決めた。正規と非正規の待遇格差を解消する「同一労働同一賃金」は道半ばだ。パートタイム・有期雇用労働法が21年に全面施行されたが、厚労省によると同法の施行後も36%の企業は待遇の格差を見直さなかった。

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賃上げは賃金水準を一律に引き上げるベースアップと、勤続年数が上がるごとに増える定期昇給からなる。2014年春季労使交渉(春闘)から政府が産業界に対し賃上げを求める「官製春闘」が始まった。産業界では正社員間でも賃金要求に差をつける「脱一律」の動きが広がる。年功序列モデルが崩れ、生産性向上のために成果や役割に応じて賃金に差をつける流れが強まり、一律での賃上げ要求の意義は薄れている。

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