緩和ケアはがんと診断された時から 「新常識」始まる
がん社会を診る 東京大学特任教授 中川恵一
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日本人男性の3人に2人が、女性の2人に1人が、生涯で何らかのがんに罹患(りかん)します。日本は事実上、「世界一のがん大国」です。欧米では減少に転じているがん死亡数は増加の一途にあります。
年間に大腸がんで亡くなる日本人の数は、人口が2.6倍も多い米国とほぼ同じです。まだ高い喫煙率、低い検診受診率、手術に偏重した治療法など、課題は山積みです。
こうした状況を改善するため、2006年に「がん対策基本...
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