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トヨタはウクライナ販売首位 三菱ふそう工場一時停止

(更新)
日経クロステック

ロシアによるウクライナ侵攻の日系完成車メーカーへの影響は、今のところ限定的だ。トヨタ自動車はウクライナ販売でシェア1位だが規模は小さい。日系各社は2月25日時点でロシア生産を継続している。ただし「経済制裁の影響で(欧州などからロシアに)輸入する部品の代金を支払えなくなれば、影響が生じかねない」(国内自動車メーカー関係者)と警戒感は強まっている。

トヨタはウクライナの販売店で営業を停止している。同国の販売シェアは首位だが年間約2万台にとどまる。トヨタの世界販売の1%に満たない水準である。トヨタ以外の日系各社については年間数百~数千の販売台数にすぎない。またウクライナに工場を有する日系完成車メーカーはない。

一方、ロシアにはトヨタや日産自動車マツダ三菱自動車が工場進出している。ただ現時点で工場稼働を停止しているメーカーはない。

トヨタのロシア・サンクトペテルブルク工場は稼働中である。トヨタの販売台数は年間約12万台に達し、それなりの規模だ。現地の従業員数は2月時点で約2600人に達し、トヨタからの出向者は26人いるが全員がロシアにとどまっているという。ただしロシアへの経済制裁の影響による「部品供給網(サプライチェーン)の状況は分かっておらず、状況を注視している」(トヨタ)。

日産もサンクトペテルブルクに工場を有し、稼働を継続している。ロシアの駐在員についても「国外退避していない」(日産)。

マツダは、ロシア・ウラジオストクに工場がある。現時点で工場は通常操業、販売店は通常営業しているという。工場にはマツダから3人、販売店には2人が出向中だが、現地従業員を含めて、退避勧告は出していない。

三菱自動車は、ロシアのカルーガ州に欧州ステランティスとの合弁工場がある。「生産状況などは現在確認中、駐在員もいるが退避指示はしていない」(同社)。

なおホンダはロシアに工場はない。販売についても現地法人は残っているものの、撤退を表明している。

商用車メーカーもロシアに進出しているが、一部メーカーの生産に影響が出ている。三菱ふそうトラック・バスは工場の操業を一時停止する。親会社の独ダイムラートラックが2月28日に、ロシアにおける全事業の一時停止を決めたことに伴う対応である。工場建設中の日野自動車は、販売店での通常営業を続けている。

自動車に関わる資源面では、エンジンの排ガス触媒に用いるパラジウムの影響がささやかれる。ロシア産が世界シェアの4割を占めるとされる。

ただし東海東京調査センターの杉浦誠司氏は、当面の影響は限定的と見通す。「そもそも価格変動が激しい上に近年急騰していたことがあり、今回は意外なほど上昇ペースが鈍い」(同氏)。

背景にあるのが、半導体不足による自動車生産活動の回復が遅れていることだ。パラジウムの需要がしばらく増えにくいとみることに加えて、昨今のサプライチェーンの混乱により自動車メーカーがパラジウムの在庫を積み増していたという。

(日経クロステック/日経Automotive 富岡恒憲、日経クロステック 清水直茂、日経クロステック/日経Automotive 高田隆、本多倖基)

[日経クロステック 2022年2月28日掲載]

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