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人民元、対ドル3年ぶり高値

31日の外国為替市場で、人民元は対ドルで一時1ドル=6.35元台と約3年ぶりの高値をつけた。トランプ前米大統領による対中制裁関税を発端に米中対立が激化する前の2018年5月以来の元高・ドル安水準。経常黒字や旺盛な国債需要といった構造要因に加え、米国がバイデン政権に移行して米中対立がやや緩和しているとの見方も背景にある。

人民元は対円でも1元=17.2円台とほぼ3年ぶりの高値となった。中国政府は物価高に伴う国内経済への下押し圧力を警戒し、鉄鉱石や銅といった産業用素材、穀物などの価格上昇に対して規制を強めている。元高は輸出に悪影響となるが、輸入物価の上昇を抑える効果があることから、市場では中国当局が一定の元高を容認しているとの見方が大勢だ。

元高基調の背景は構造的な要因が大きい。国際通貨基金(IMF)によると、中国は貿易黒字の拡大を背景に、20年の経常黒字が約3000億ドルと19年の約2倍になった。SMBC日興証券の平山広太氏は「経常黒字で元高になりやすい地合いに加えて、米中対立が前政権時よりも下火になっていることが元のじり高を支えている」と指摘する。

債券需要も旺盛だ。中国の10年債の利回りは3%台と、米欧や日本などの主要先進国の水準を上回る。金利差に注目した投資家の活発な買いも元高要因の一つだ。

31日夕に中国人民銀行(中央銀行)が金融機関の外貨準備率の引き上げを発表し、足元では元売り・ドル買いの動きも増えている。外貨預金にかかわる法定準備率の引き上げは中国国内に流通するドルなど外貨を吸収する効果があるためだ。ただ構造的な要因による元高傾向は変わらないとの見方は強い。

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