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金融庁、ガバナンス点検に重点 行政方針を公表

金融庁(東京・霞が関)

金融庁は31日、2021事務年度(21年7月~22年6月)の重要施策を示す金融行政方針を公表した。みずほ銀行での相次ぐシステム障害などを受け、各金融機関のガバナンス(企業統治)を重点的に点検し「深度のある対話を行う」姿勢を打ち出した。新型コロナウイルス禍で潜在的なリスクが増しているとみて先手を打ち、ここ数年前面に出してきた育成路線との両立を探る。

「金融育成庁」への転身を図る金融庁は、上から目線の行政の見直しを行政方針にも反映させてきた。今年度も昨年度に続き「対話」という単語を20回以上盛り込んだ。新型コロナ禍では企業融資が膨らみ、海外有価証券投資にもリスクが潜んでいる。こうしたなか、経営のガバナンスにしっかりと目を光らす姿勢をにじませた。

今回新たに「金融機関におけるITガバナンスの向上」という項目を設置。「ITと経営戦略を連携させて企業価値の創出を実現するITガバナンスを発揮することが重要」とした。みずほ銀行でシステム障害が相次いでいることなどが念頭にあるとみられる。

金融システムのリスクへの備えについては前年度の行政方針よりも記述を増やし警戒の姿勢が見て取れる。マネーロンダリング(資金洗浄)やサイバー攻撃に加えて、「システムリスク管理態勢の強化」を課題に挙げた。主要行への検査の方針としては、ITで専門性の高い領域が増えていることを踏まえ「取締役会等による業務執行の監督の実効性や、経営人材の育成・専任プロセスを含めて確認する」とした。

世界的な財政出動で市場ではバブル懸念もくすぶる。大手証券では今夏にかけて米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントとの取引に絡むとみられる損失を相次いで計上。「グローバルなガバナンスおよびリスク管理態勢の整備状況に留意してモニタリングに取り組む」との方針も盛り込んだ。

山口フィナンシャルグループでは6月、当時会長兼グループ最高経営責任者(CEO)だった吉村猛氏が株主総会直後の取締役会で解任された。経営の多角化や高度化を図る地域金融機関に対しても「グループ全体にわたるガバナンス機能の発揮を促していく」と記した。

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