オイシックス、一時10%高 シダックスへの出資に期待
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30日の東京株式市場でオイシックス・ラ・大地株が一時前日比153円(10%)高の1759円まで上昇し、およそ3週間ぶりの高値をつけた。前日の取引終了後に投資ファンドからシダックスの優先株80億円を取得し、法人向け事業で業務提携を検討すると発表した。協業による業績拡大への期待から買いが入った。

終値は47円(3%)高の1653円と、日経平均が2%安となる中で逆行高だった。売買代金は前日の3倍以上に膨らんだ。
オイシックスは、ミールキットの宅配など消費者向け事業が主力だ。強みをもつ質の高い食材の供給と、シダックスの給食事業との相乗効果を狙う。シダックスは「他の事業者との協業も検討する」(広報)としており、オイシックスは株式を取得する8~9月ごろにも協業のあり方を本格的に決めるという。
オイシックスの株価は2021年末から4割超、低い水準にある。野菜価格の高騰などで23年3月期の純利益は前期比8%減にとどまる見通し。auカブコム証券の河合達憲氏は「割安感からも買いが入っている」とした上で、「(シダックスが具体的な方針を示していないため)オイシックスが想定するような協業が不調に終わるリスクもある」と指摘する。

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