旭ダイヤ、一時4%高 株主還元の充実を好感
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28日の東京株式市場でダイヤ工具を手がける旭ダイヤモンド工業株が上昇し、一時前日比34円(4%)高の932円をつけた。27日の午後、次期中期経営計画に株主還元の充実と資本効率の改善に向けた方針をもりこむと発表し、好感した買いが広がった。

終値は27円(3%)高の925円。27日に続く大幅高となった。
2024年3月期から26年3月期までの次期中期経営計画では、これまで40%を目安としていた連結配当性向を50%以上に高める。純利益に対する配当と自社株買いの総額の割合(総還元性向)は120%以上とし、機動的な自社株買いを実施する方針だ。
旭ダイヤの28日時点のPBR(株価純資産倍率)は0.8倍。東京証券取引所がPBR1倍割れの企業に是正を求め、割安株に注目が高まっている。しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹氏は「非常にアグレッシブな企業努力が市場に好感された」と指摘する。
地域別の売上高は中国、欧米などの海外が約半分を占める。世界景気に不透明感が漂うなか「旭ダイヤのような景気敏感株は今後の業績に懸念」(国内証券)との声もある。25日移動平均からの上方乖離(かいり)率は8%と、過熱感の目安とされる5%を上回る。

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