桐谷さんが選ぶ「22年のびっくり優待&がっかり優待」

どうも、桐谷です。年末恒例の「優待新設・拡充でびっくりした株、廃止・改悪でがっかりした株」がテーマです。新設・拡充でびっくりした株から紹介します。
優待新設で、総合利回り10%超
まずは美容室展開のAB&Company。3月に優待新設を発表しました。これが良い優待で、自社オンラインストアで使える優待券が100株以上で8000円分もらえます。ただ同時に発表した四半期決算の内容が悪く、発表翌日はストップ安売り気配に。でも総合利回り10%超でしたから、私は発表翌日に購入。その翌日も株価は下落し、「失敗したかな」と思いましたが、株価は徐々に回復しています。
次は食品卸の太洋物産。9月に100株以上でQUOカード5000円分という優待新設を発表しました。投資額約10万円で、QUOカード5000円分とはびっくりです。無配ですが優待利回りだけで5%超。発表翌日はストップ高買い気配になり、1000株の買い注文を出して100株だけ買えました。
3番目は名古屋銀行。従来は300株1年以上保有で3000円相当のカタログギフトという優待でしたが、100株以上でカタログギフト3000円相当に拡充しました。ただ、当時は総合利回りが私の合格ライン4%に達しておらず、買うのは見合わせていました。しかし増配を発表して総合利回り4%以上になったので、最近購入しました。
情報通信機器販売のフォーバルは配当利回りが高く、私も以前から持っていた銘柄です。ここが8月に100株以上で電子マネー・ポイントなどに交換できるポイント2000円分という優待新設を発表。発表時は配当利回りだけで3%超。その上の優待新設なので、びっくりしました。
内装材の住江織物は1月に優待新設を発表。こちらも発表当時は配当利回りだけで4%超あった上での優待新設。4000円相当のカタログギフトがもらえる200株以上の優待がお薦めです。
優待廃止の上に株価も大幅下落
ここからは、優待廃止・改悪でがっかりした株を振り返ります。まずは外食のペッパーフードサービス。100株以上で食事券1000円分という優待を廃止すると8月に発表しました。過去に8000円を上回った株価は現在200円ほど。株価は大きく下落した上に優待も廃止。痛手を被りました。
2番目はソフトウエアのブロードリーフ。11月に優待廃止を発表しました。500株以上で電子マネー5000円分という良い優待だったのですが、残念です。
次が建設コンサルティングのFCホールディングス。11月に優待を一旦休止すると発表しました。1000株以上でQUOカード3000円分という優待でした。
東急レクリエーションは、東急の完全子会社になり株式交換で東急株になります。映画が無料で見られなくなり、映画ファンの私にはショックです。
最後に丸井グループ。100株以上で買い物券1000円分などの優待が、9月権利分をもって廃止になりました。
ちなみに私は損切りをしないので、廃止を発表した5銘柄は現在も全て持ち続けています。

はみ出しコラム「22年は、楽しい1年でした」
2022年、何に驚いたかと言うと、一番はロシアの軍事侵攻です。ワクチン接種が進み、コロナによるダメージが薄れていくかと思っていた中での出来事。株価はいい感じで回復していたのに、軍事侵攻で日経平均株価は一気に2万4000円台まで下落しました。

73歳。元プロ棋士(七段)。1984年の失恋をきっかけに株式投資を始める。現在1000以上の優待銘柄を保有し、その優待品で日々の生活をほぼ賄っている。癒される人柄も人気の理由。
(佐藤由紀子)
[日経マネー2023年2月号の記事を再構成]
著者 : 日経マネー
出版 : 日経BP(2022/12/21)
価格 : 750円(税込み)
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