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米投資界の重鎮ハワード・マークス氏 相場の変化を語る

逆張り投資のカリスマが解説 ウクライナ危機後の市場の姿と投資機会

米資産運用大手オークツリー・キャピタル・マネジメントの共同創業者で、会長として今も同社の経営を指揮するハワード・マークス氏。経営不振に直面している企業の社債で稼ぐ「ディストレスト債投資」の先駆者で、米ウォール街のオピニオンリーダーの一人として言動が常に注目されてきた。

1968年に金融の世界に足を踏み入れて半世紀余り。数々の試練を乗り越えてきた。その卓見は76歳になった今も健在だ。2020年には、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて様々な金融商品の価格が暴落し始めると、矢継ぎ早に顧客向けのメモを執筆して自社のウェブサイトで公開。市場に対する自らの考察を積極的に発信した。

その中で市場関係者に最もインパクトを与えたのが、同年4月に公開したメモだ。「これまで慎重だった投資家は、守り重視から攻め重視に転換し始めるべきだ」と明言し、「暴落によって株価は著しく割安になり、ハイイールド債(低格付け債)などの利付き商品の利回りも急騰して、投資の魅力が増している。投資によってお金を失う懸念は薄れているので、利益を上げるために市場に参加すべきだ」と強く訴えた。

その主張は、同年6月に公開したメモで再び変わった。米国株市場の急回復を受けて、相場の状況を分析し、「自問自答の結果、ここまでの力強いラリー(相場上昇)は楽観主義に基づくものであるとの結論に至った」と明言したのである。

「失望を呼ぶイベントやPER(株価収益率)の悪化に起因する下落リスクは、予想を上回る状況の改善によって相場がさらに上昇するというシナリオや、バリュエーション(投資尺度)が上昇し続けるシナリオによっては、完全には相殺されないと思われる。ファンダメンタルズ(基礎的条件)の見通しは総合的にポジティブかもしれないが、株価が現在の水準では、投資家にとって勝算があるとは言い難い」と警鐘を鳴らした。さらに昨年3月には、「2020年を振り返って」と題する顧客向けのメモを公開。「当社の観点では、絶好の買い場は早々に終わった」と指摘した。

日経マネーは、相場の潮目の変化を鋭く捉えて、注意を喚起し続けてきたマークス氏にインタビューを実施。今年に入って不安定な展開が続いている相場に対する見立てや投資についての考えを聞いた。その一部を収録した動画を紹介する。ロシアのウクライナ侵攻を受けて生じ始めた変化についての考察から、様々な投資のヒントをくみ取ることができるはずだ。

(中野目純一)

日経マネー 2022年7月号 ウクライナ危機後も続く ニューノーマル相場に勝つ
著者 : 日経マネー
出版 : 日経BP (2022/5/20)
価格 : 750円(税込み)
この書籍を購入する(ヘルプ): Amazon.co.jp 楽天ブックス

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