桐谷さんが選ぶ「NISAで買いたい」優待株10

どうも、桐谷です。今回は毎年恒例の「NISAで買う株」がテーマです。売却益や配当金が非課税になるNISA口座で買うべき銘柄は、やはり高配当株。配当金が非課税になるメリットを生かすためです。高配当利回りで株主優待もある銘柄で、NISAの投資上限の約120万円になるようポートフォリオを組んでみました(11月4日時点)。順不同で紹介します。
思わぬところに割引特典
まずは保険の販売代理店を展開するアドバンスクリエイト。配当利回りは3%台、優待は2500円相当のカタログギフトで、総合利回りは約6%になります。これだけでも充実していますが、もう1つの優待、福利厚生サービス「保険市場Club Off」には家電量販店や飲食店の割引特典もあります。私も先日、プリンターを購入する際にこの特典を使いました。
次はヤマザワ。山形・宮城でスーパーを展開する企業です。こちらの優待は山形・宮城の株主と、それ以外の株主で内容が異なります。東京に住む私には、ギフトカード1000円分と新米セットが届きます。お米を金額換算すれば、総合利回りは4%以上になります。
株価上昇期待の銘柄も
次は「銀のさら」のライドオンエクスプレスホールディングス。株価が下落し、利回りが高くなりました。安値圏にある今買っておけば、NISA口座で保有している間に株価上昇も期待できるのではと取り上げました。配当利回りは3%で、優待はサービス利用時に使える優待券2500円分です。
鋼材メーカーの北越メタルは、配当利回りが約5%もあります。優待はQUOカード1000円分。総合利回りも非常に高くなっています。
マンション分譲の日神グループホールディングスは100株保有の優待はマンション購入価格1%引きなどですが、500株以上ならプレミアム優待倶楽部になります。配当利回りだけで5%あります。株価が400円台ですので、500株でも20万円程度で投資できます。
アグレ都市デザインも配当利回りが高いですね。優待は一律QUOカード1000円分とシンプル。配当と合わせた総合利回りは6%になります。
パソコン販売のピーシーデポコーポレーションは、株価が下がり配当利回りが5%超になりました。優待は1000円券で総合利回り9%以上。保有株数に比例して優待額が増えるので、200株保有でポートフォリオを考えました。
自動車部品メーカーのジーテクトは保有初年度は優待を頂けないのですが、長期保有優遇制度が充実しています。100株1年以上でQUOカード1000分、2年以上で2000円分、3年以上で3000円分になり、3年以上保有で総合利回りは6%超になります。
医薬品商社のアステナホールディングスの優待も1年以上保有が条件。優待は3000円相当の自社商品か1000円相当のその他商品。その他商品にレトルトカレーが入っており、私はそれを頂いています。
住宅関連商社のOCHIホールディングスも配当利回りだけで4%以上あり、優待はQUOカード2000円分。投資額は12万円程度です。

はみ出しコラム「初めてのNISAは売り時を逃す」

買った1年後に、株価は買値の2倍程度まで上昇したのですが、私は「非課税のメリットを長く受けるため、NISAは長期間持たないともったいない」と思っており、売らないでいました。すると翌年、株価は1300円台まで下がり、後悔するはめに……。18年に再び株価が上昇してきたので、このチャンスを逃すものかと2545円で全て売却しました。
73歳。元プロ棋士(七段)。1984年の失恋をきっかけに株式投資を始める。現在1000以上の優待銘柄を保有し、その優待品で日々の生活をほぼ賄っている。癒される人柄も人気の理由。
(佐藤由紀子)
[日経マネー2023年1月号の記事を再構成]
著者 : 日経マネー
出版 : 日経BP(2022/11/21)
価格 : 850円(税込み)
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