フジHD、一時7%高 業績予想の上方修正と増配を好感
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24日の東京株式市場でフジ・メディア・ホールディングス株が一時前日比76円(7%)高の1222円をつけた。前日に発表した通期業績の上方修正と増配を好感した買いが広がった。

終値は66円(6%)高の1212円。売買代金は前日の4倍以上に膨らんだ。
2023年3月期通期の連結純利益は前期比69%増の420億円となる見込みという。従来予想(同9%増の270億円)を上方修正した。投資有価証券売却益を約160億円計上するためだ。
加えて同社が23年度に認定放送持ち株会社移行15周年を迎えることから、記念配当を実施する。23年3月期通期の年間配当は前期比12円増の50円と従来予想から10円引き上げる。株主還元を重視する姿勢が個人投資家を中心に評価された。
特別利益の計上や記念配当の実施による上昇は一時的との見方が多い。22年4〜12月期の純利益は前年同期比22%減の207億3200万円。視聴率の低迷による地上波テレビ広告の減収などが響いた。
市場では、株価の上昇が続くにはイベント事業の回復が必要との声がある。松井証券の窪田朋一郎氏は「新型コロナウイルス禍からの経済再開でイベント事業の増収などが今後の決算で確認されると、一段高となる可能性はある」とみる。

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