見えてきた「ゆる円高」 金融環境、劇的変化見込めず
編集委員 小栗太
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外国為替市場では「2023年は円高の年になる」との予想が目立つ。昨年は日米間の金利差と日本の貿易赤字が急拡大し、円相場は約32年ぶりに1ドル=150円の節目を割り込んだが、今年は日米金利差も貿易赤字も縮小に転じるという見方が増えているからだ。だが2つの材料を点検してみると、円高の勢いはさほど強まらない可能性が高い。そこから見えてくるのは、極めて緩やかに円が買われる「ゆる円高」のシナリオだ。
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