楽天グループ一時3%安 金利上昇、利払い負担増を懸念
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23日の東京株式市場で、楽天グループ株が一時前日比16円(3%)安の582円まで下落した。20日に日銀が金融緩和政策の修正に踏み切ったことで、国内市場で金利に上昇圧力がかかる。有利子負債が多く、将来的な利払い負担が増えるとの懸念が高まり売りが続いている。

楽天G株は20日に5%下落し、年初来安値を更新していた。急落後はやや戻したものの、上値は重い。
日銀は20日、大方の市場の予想を覆す形で長期金利の許容変動幅の上限を0.25%程度から0.5%程度に引き上げた。これを受け、新発10年債利回りは一時0.45%を超える水準まで上昇した。企業にとり金利の上昇は利払い負担増加につながる可能性がある。
楽天グループの「社債及び借入金」は9月末時点で1兆7625億円と、2021年末に比べ3割増えている。
リフィニティブによると、同社の社債は23年に100億円分、24年に約3200億円分が償還を迎える。新たに社債で借り換えると、利率が上がる可能性がある。
国内証券のアナリストは「支払利息が増える影響が出るのはまだ先だが、負債が多く金利が上昇すると売られやすい」と指摘する。目先は安値圏で推移しそうだ。
