富士通ゼネラル 一時4%安 空調機販売不振
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23日の東京株式市場で空調大手の富士通ゼネラル株が3日続落し、一時前日比130円(4%)安の3470円をつけた。22日の取引終了後、空調機販売が振るわないとして2023年3月期通期の業績見通しを下方修正したことが嫌気された。

終値は85円(2%)安の3515円だった。今期の連結純利益は前期比2.6倍の95億円と従来予想(3.5倍の130億円)から35億円(27%)減る見通しだ。市場予想(QUICKコンセンサス、20日時点)の117億円を下回った。
売上高全体の約7割を占める海外向け空調機事業が伸び悩んでいる。主力地域の一角、北米はインフレの高止まりで消費者の購買力が弱まっている。松井証券の窪田朋一郎氏は、空調機は住宅の新築に伴う需要が大きいとしたうえで、「米国の景気減速で住宅市場が冷え込めば同社株は一段の調整の可能性もある」と指摘する。
一方、同社を巡っては、大株主の富士通が持ち株の売却を検討している。買い手候補の一つとされる欧州の同業が買収計画を中止するとの方針が市場に伝わり、22日には前営業日比6%安となっていた。市場では「売却を巡るニュースで株価が大きく振れやすい展開が続くだろう」(国内証券)との声もある。
